補助金採択の例:第10次ものづくり補助金
本件のクライアントは、法人会で既知を得た社長でした。
社長によると以前、銀行にものづくり補助金の申請を依頼したようなのですが、不採択だったうえで原稿料を支払ったそうです。
弊社は、一回目の申請は着手料無料で対応(2023年より着手金をいただいています)しているため、5月11日締切のものづくり補助金に応募することとなりました。
本クライアントは100年以上続く法人で「5代目への引継ぎ準備として、製造装置の投資を行い全製造工程の内製化をする」という内容でした。
ここまで正統派な申請内容だと、不採択の場合の責任が重いのでプレッシャーでした。
しかし、幸いなことに7月15日の採択発表で採択となりました。
補助金の申請に不慣れな場合、採択で補助金がもらえると思ってしまいますが、手続きを間違えると補助金を振り込んでもらうことが出来ません。
特に注意する点として、申請した経費を使用する前に決定通知書を取得する必要があります。
・決定通知書とは
採択されている時点で、申請した補助金の金額枠は決まっています。しかし、実際に経費を申請するには以下の手続きが必要です。
- 経費の最終見積、および必要に応じて相見積
- その他、交付決定に必要な書類(決算書や交付申請ファイルなど)
これらをjGrants上でアップし交付決定をもらう必要があり、期間は短くても2,3週間かかります。
そのため、資金の準備などを同時進行で行うよう、サポートさせて頂いています。
本件では、装置購入を2023年1月にする予定のため、余裕をもって購入プロセスに取り掛かれます。
一方、採択後12か月以内に事業を完了しないと補助金が受け取れないため、実績報告書の作成を加味して進めていく必要があります。
本件については、後日進捗を記事にしたいと思います。
ものづくり補助金について
最小の枠でも補助金は100万円以上750万円までと、中小企業向けでは最も高額な補助金になります。
当然、それに応じた投資(小企業枠では2/3なので、1125万円の経費を申請しないと750万円の補助金はもらえません。)をする必要があります。
そのため、あらかじめ資金繰りなどの相談もさせていただいたうえで、申請のお手伝いをすることになります。
資金繰りの相談も含めて対応します
弊社では、補助金申請作業に取り掛かる際、かならず直近の決算書(個人なら確定申告書)をお預かりします。
その内容次第で、補助金採択後のプロセスを相談の上、作業に取り掛かるかを判断させていただいています。
とくに資金面は重要で、はっきりとお金の話もさせていただきます。
場合によっては、顧問税理士への相談、および別の経営支援政策※に申請して、銀行からの借り入れがしやすくなる土台を作ることもあります。
ものづくり補助金に関しては、決定通知書を担保に「つなぎ融資」を依頼できるので、その点も加味します。
しかし、補助事業後の経営計画がきちんと行われるようサポートすることが最も重要となりますので、しっかりと資金計画のお話はさせていただきます。
※経営支援政策とは?
経営支援策で特にお勧めするのは、経営力向上計画および経営革新計画です。これらは採択後の5年間、様々なサポートが受けられるのでお勧めしています。
人手の足りない中小企業では、場当たり的な経営になることも珍しくありません。
上場企業のように、上記の計画で中期経営計画(5か年)を立てて、大まかでも経営の方向性を作っておくことは大きな助けとなります。
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