なぜ経営者は判断できなくなったのか|経営設計パートナーリングの視点
― 経営設計パートナーリングという再統合の視点 ―
経営設計パートナーリングの思想全体像については、
「経営設計パートナーリング(思想ハブ)」ページで整理しています。
▶ 経営設計パートナーリングの全体設計を見る
制度・DX・補助金が「分断」された理由
近年、経営環境は急速に高度化しています。
補助金制度は複雑化し、DXは専門領域となり、金融機関の評価軸も細分化されています。
それぞれは正しい進化です。
しかし問題は、それらが“横につながっていない”ことにあります。
補助金は補助金の専門家、DXはITベンダー、金融は金融機関。
経営者はそれぞれの話を聞きながら、最後は自分で統合判断しなければなりません。
判断材料は増えました。
しかし、判断構造はむしろ崩れています。
判断できなくなったのは能力不足ではありません。
構造が分断されたのです。
部分最適が会社を弱くする構造
「採択された」「設備を導入した」「DXを進めた」
それでも会社が強くならないケースは少なくありません。
原因は単純です。
施策が“単発”で終わっているからです。
補助金は財務設計と接続しているか。
DX投資は業務フローと接続しているか。
人材採用は将来設計と接続しているか。
どれか一つでも切れていれば、それは部分最適です。
部分最適は短期的には成果に見えます。
しかし中長期では、財務の歪み、組織疲労、戦略の迷走を生みます。
会社が弱くなるのは失敗したからではありません。
“つながっていない”からです。
判断を再統合する4つの設計領域
経営判断を再統合するには、設計領域を明確にする必要があります。
-
事業設計 ― 何で勝つのか
-
人材設計 ― 誰が担うのか
-
資金設計 ― どの順番で使うのか
-
将来設計 ― どこへ向かうのか
補助金も、DXも、金融も、この4領域の中で位置づけられるべきものです。
制度起点で考えると判断はぶれます。
設計起点で考えれば、制度は「使うかどうかを選ぶ対象」になります。
順番が逆なのです。
4領域の設計を統合する考え方は、固定ページで体系化しています。
▶ 事業・人材・資金・将来を再設計する視点
「やらないこと」を決める経営
経営とは、やることを増やすことではありません。
やらないことを決めることです。
補助金を使わない判断。
DXを導入しない判断。
無理に拡大しない判断。
成長しないことが間違いなのではありません。
構造を崩してまで拡大することが危険なのです。
制度を使うかどうかは目的ではありません。
あくまで手段です。
この順序が逆転した瞬間、会社は外部環境に振り回され始めます。
経営設計が必要な会社/不要な会社
経営設計が必要なのは、次のような会社です。
- 制度ごとに相談先が分かれている
- 投資回収を感覚で置いている
- 将来像が数値化されていない
- 採択がゴールになっている
一方で、すでに内部で統合判断ができている会社や、単一事業で安定成長している会社には必須ではありません。
経営設計は“全社共通の正解”ではありません。
統合判断が難しくなった会社にこそ必要なものです。
経営設計パートナーリングという選択
私たちが提供しているのは、申請代行でも顧問契約でもありません。
経営設計です。
補助金を取るかどうかではなく、
DXを入れるかどうかではなく、
その判断が会社全体の設計と接続しているかどうか。
そこを一緒に設計します。
制度は変わります。
市場も変わります。
だからこそ、判断構造を固定する。
それが、経営設計パートナーリングの役割です。
関連する設計思想
・拡大前提ではない経営モデル
▶ 5000万円で止める経営設計
・補助金を制度ではなく設計で使う考え方
▶ 補助金通年申請(思想版)
・投資回収起点で考える設備投資
▶ 省力化・DX・設備投資設計
経営判断を再設計したい方へ
制度を使うかどうかではなく、
「どう設計するか」を一度整理したい経営者の方は、
経営設計パートナーリングのページをご覧ください。
経営判断を立体的に整理する
本記事は、経営判断が分断される「構造」を整理したものです。
より具体的な論点は、以下の記事で扱っています。(今週中に順次公開予定)
▶ 補助金が会社を弱くする具体例
制度が部分最適として機能したとき、どのような事故が起きるのか。
▶ なぜ採択がゴールになると失敗するのか
補助額中心思考と心理的拘束の問題。
▶ やらない経営という選択
拡大しないことが強さになる理由。
制度ではなく設計を主語に戻すこと。
それが判断を取り戻す第一歩です。



“なぜ経営者は判断できなくなったのか|経営設計パートナーリングの視点” に対して2件のコメントがあります。