― 流行ではなく、構造で設計する ―

新事業とは何か ― 定義を間違えると失敗する

「新しいことをやる」ことが、新事業ではありません。

設備を入れる。
新商品を出す。
成長分野に参入する。

それらは“行動”であって、“設計”ではありません。

私たちが定義する新事業とは、

  • 既存事業との関係性が説明できる

  • 投資回収の道筋が描ける

  • 組織として再現可能である

この3つが揃ってはじめて、新事業と呼びます。

国の制度上の「新規性」と、経営上の「新規性」は一致しないことが多いのです。

新事業を単体で考えるのではなく、事業・人材・資金を一本で設計する考え方については、
▶︎ 経営設計パートナーリングをご参照ください。

なぜ多くの新事業は失敗するのか(構造の問題)

失敗の原因は、アイデアではありません。
構造です。

よくあるパターンは次の通りです。

  • 既存事業と切り離してしまう

  • 担当者任せにする

  • 補助金ありきで設計する

  • 投資回収を“希望”で置く

特に補助金を活用する場合、
「採択=成功」と錯覚してしまうことがあります。

しかし、採択はスタート地点に過ぎません。

新事業は、制度の都合ではなく、
会社の構造から逆算して設計する必要があります。

部分最適の積み重ねが会社を弱くする構造については、
▶︎ 経営設計・成長導線の記事一覧で詳しく解説しています。

国が求める新事業と、現場のリアルのズレ

国は「成長分野への進出」「高付加価値化」「賃上げ」を求めます。

これは政策として正しい方向です。

一方、現場では次のような課題があります。

  • 人材が足りない

  • 既存事業が忙しい

  • キャッシュに余裕がない

制度上の“新規性”と、
会社の“実行可能性”の間にはギャップがあります。

今後、制度体系は整理・統合される方向にありますが、
本質は変わりません。

重要なのは、

制度に合わせることではなく、
制度を活用できる状態を作ることです。

補助金を単発ではなく通年設計で活用する考え方については、
▶︎ 補助金通年申請(思想版)をご覧ください。

事業完成とはどういう状態か

私たちは「事業完成」という言葉を使います。

それは、

  • 売上が立つこと
    ではありません。

事業完成とは、

  • 再現性がある

  • 組織で回る

  • 投資回収が見えている

  • 制度がなくても継続できる

この状態を指します。

補助金がなくなった瞬間に止まる事業は、
完成していません。

事業完成とは、「自走できる状態」です。

補助金との正しい距離感

補助金は目的ではありません。
加速装置です。

新事業が成立する前提は、

「補助金がなくてもやるかどうか」

この問いに答えられることです。

単発申請ではなく、
通年での経営設計の中で活用する場合、

実際の採択後運用や賃上げ設計まで含めた全体像は、
▶︎ 採択後・アフターマネジメントで整理しています。

補助金は“選択肢”になります。

制度名が変わっても、
考え方は変わりません。

重要なのは、

  • 投資回収

  • 組織体制

  • 将来戦略

との整合性です。

新事業を始める前に整理すべき5つの視点

この5項目を言語化できるかどうかが、
「成長導線に乗る会社」と「単発挑戦で終わる会社」を分けます。
中長期の成長設計については、
▶︎ 5000万円モデル(思想ページ)も参考にしてください。

  1. 市場構造はどうなっているか

  2. 自社の競争優位は何か

  3. 担当人材は誰か

  4. 投資回収は何年で見るか

  5. 撤退ラインはどこか

この5つが曖昧なまま始める新事業は、
高確率で迷走します。

新事業の設計について、壁打ちをご希望の方へ

制度活用を前提としない段階整理や、
投資回収・体制設計の妥当性確認など、
「申請前の判断整理」のご相談も可能です。

▶︎ 経営設計パートナーリングについて詳しく見る

向いている会社/向かない会社

向いている会社

  • 既存事業の強みを言語化できる

  • 投資回収を説明できる

  • 組織を変える覚悟がある

  • 補助金がなくても実行する意思がある

向かない会社

  • 流行だからやる

  • とりあえず新規性が欲しい

  • 人手不足のまま拡張しようとする

  • 制度ありきで動く

新事業は、会社を強くする手段です。
弱い状態のまま広げるものではありません。

新事業は単体では設計しない

新事業は、単体で設計しません。

  • 既存事業

  • 人材設計

  • 資金設計

  • 将来の出口(M&Aや成長戦略)

これらと一体で考えます。

それが「経営設計」の考え方です。

新事業は挑戦です。
しかし、挑戦は無謀とは違います。

構造で設計することで、
挑戦は再現可能になります。

新事業を「挑戦」で終わらせないために

私たちは、新事業単体ではなく、
既存事業・人材・資金・将来戦略までを含めて設計します。

補助金の可否よりも先に、
「やるべきかどうか」を整理することを重視しています。

新事業を構造から設計したい経営者の方は、
経営設計パートナーリングをご確認ください。

▶︎ 経営設計パートナーリングを見る