令和6年度 中小企業活性化セミナー参加報告
新型コロナ融資の返済が本格化する中、小規模・零細企業に対する丁寧なフォローが喫緊の課題となっています。
本セミナー(令和6年度中小企業活性化セミナー)では、中小企業の再チャレンジ支援に一層力を入れる方針が示される一方で、今後5年間にわたる「100億円規模の支援策」が予告されるなど、中小・中堅企業支援の新たな展開に注目が集まりました。
第一部 基調講演・基調報告
基調講演①「今後の中小企業金融施策について」(野澤泰志氏)
中小企業庁金融課の野澤課長より、中小企業の持続的成長を促すための金融施策について説明がありました。中小企業が直面する資金繰り問題を緩和するため、金融機関との連携を強化し、円滑な資金調達を可能にする環境整備に力を入れる方針のようです。政府としても、融資の円滑化、保証制度の充実化を目指すと共に、新たなファイナンス手法の活用を促進すると明言されていました。
弊社も中小企業支援の一環として金融施策の最新動向を注視し、顧客企業が適切な資金調達手法を選択できるよう支援体制をさらに強化します。特に、昨年から力を入れている、経営力向上計画と経営革新計画により、有利な融資条件の獲得を進めていきます。
基調講演②「経営改善・事業再生支援等に係る金融庁施策について」(石山裕二氏)
金融庁監督局の石山室長から、経営改善と事業再生支援に関する施策が紹介されました。特に、中小企業が危機に直面した際の初動対応の重要性や、再生可能性の早期判断を促進する仕組み作りが示されました。地域金融機関の支援能力向上を図り、中小企業の事業継続をバックアップする金融行政の展望が語られていました。
弊社としても、企業再生支援策を活用して事業継続性を高めるため、地域金融機関との連携を深め、包括的支援体制を築きます。事業再構築補助金は終わりましたが、新事業進出補助金が創設され、再生支援の資金調達手段は確保されています。意欲的な経営者へ丁寧な支援を進めていきます。
基調報告「中小企業活性化協議会の取組状況と今後の方向性」(松田正義氏)
松田プロジェクトマネージャーは、中小企業活性化協議会の活動実績を報告しました。多くの中小企業が直面する事業承継や再生課題に対し、実務的な支援を行う同協議会の具体的取り組み事例を挙げつつ、今後は地域ごとの特性を踏まえたきめ細かな対応を強化する方針が示されました。
弊社も中小企業活性化協議会との連携を密にし、実践的な支援を通じて地域企業の活性化と安定的な経営基盤づくりを後押しします。特にM&Aに対する心理的障壁を下げてもらうことが重要と考えています。
第二部 パネルディスカッション
パネルディスカッション①「ピンチをチャンスに! V字回復を遂げた経営者からの声」
経営危機を乗り越え再生に成功した企業経営者らが体験を語っていました。共通していたのは、再生に至るまでの果断な意思決定と周囲の支援を活用する積極性でした。失敗や困難を克服する鍵として、社内外との信頼関係構築や財務の健全化に取り組む重要性が強調されていました。
弊社は経営危機にある企業への支援を更に拡充し、経営再建に向けた具体的な道筋を示すことに努めていきます。
パネルディスカッション②「~共に歩む~再チャレンジ支援の取組紹介」
事業再生の専門家らが集まり、実際に行われた再チャレンジ支援策が紹介されていました。特に、専門的な知識を持つ第三者の介入が再チャレンジ成功のカギを握るとの見解で一致、具体的な支援方法やケーススタディを通じて、失敗を乗り越えて再起を図るための実践的なノウハウが示されていました。
弊社も第三者専門家として、再チャレンジを目指す企業を全力で支援し、再生実務に貢献してまいります。
以下に、公式サイトのYouTube動画リンクをまとめておきます。
お時間のある時にご覧ください。