【展示会レポート】SPEXA 2024に参加してきました

SPEXAのような展示会は、中小企業が宇宙ビジネスに参入を模索する場として活用できます。

これまで宇宙分野は巨額の初期投資や高度な品質基準が参入障壁でしたが、小型衛星や民間打ち上げサービス、データ解析技術の普及でハードルが大幅に下がりました。

中小企業は独自の強みを活かし、例えば衛星データを用いた農業・物流の高度化、防災対策、新素材開発など、多様な新ビジネスを創出できる可能性があります。

将来は、海外企業やスタートアップとの連携により、国際的なサプライチェーンへ参画しやすくなります。

さらに、政策支援や産業クラスターによる資金調達・人材育成・規制対応の整備も追い風となり、中小企業は長期的な成長機会をつかめるでしょう。

1. 展示会概要

• 名称:SPEXA -Space Business Expo-
• 会期:2024年4月24日(水)~4月26日(金) 
• 会場:東京ビッグサイト
• 参加者:展示会HPへ

今回は 新市場開拓 と 技術展開の可能性 を探るべく、クライアントと共に当社も視察および調査を行いました。

2. 参加目的とテーマ

クライアント の市場開拓を目的として、3つのテーマを中心に調査をしました。

• 市場開拓

宇宙産業、半導体産業

• テーマ

  1. 開発品の商品化
  2. 既存事業の展開
  3. 共同開発先の発掘

3. 主な成果と発見

1. 開発品商品化の可能性

・既設アンテナの塗料用途

開発品の塗料は、宇宙向けアンテナの塗料としては未開拓に終わりましたが、地上の既設アンテナ向けに興味を示す企業がありました。

【今後の対応】

アンテナ製造会社との連携へ向け交渉

・地上マーカーとしての応用

開発品を衛星の位置判定用「地上マーカー」として活用する提案がありました。

【今後の対応】

提案企業とのコンタクトを進め、新規展開を目指します。

2. 既存事業の展開

• さび止め材「さびゼロ」

株式会社池上精機 の「さびゼロ」は、ジーンズボタンのさび止めとしての利用が検討できそうとのことでした。サンプルの送付依頼を行ったので、適用の可能性を評価する予定です。

• 撹拌装置「Thinky Mixer」

株式会社ロケットリンクテクノロジー のデモ展示が目を引きました。

異なる比重の液体(例:水と油)を完全に混合できる技術は、添加剤や化学薬品分野に大きな可能性を示しています。

開発品の加工を含め、社内で活用方法を検討することにしました。

3. その他

・公的機関および自治体

• JAXA
JAXAは「きぼう」実験施設の有償利用営業を強化しており、中小企業でも利用が可能です。窓口相談 を今後行うことで、宇宙関連事業の参入が現実的になります。

・自治体の展示

大分県

自治体で宇宙産業への協力・関与を強く進めています。展示会では、テナント入居を募集していました。

鳥取県

砂丘を宇宙開発の実験場として展示し、利用を呼び掛けていました。

• 新規技術等

o 出光興産株式会社:イオン液体潤滑剤 の展示

 

o 株式会社ダイモン:月面探査ロボット YAOKI の展示

o ABLab Works:宇宙産業向けのアウトソーシング支援。

4. 今後の取り組み

今回の展示会を通じ、 クライアントの新規市場開拓の可能性 と既存製品・ 技術の展開の方向性を見つけることが出来ました。

  1.  開発品商品化の推進:アンテナ塗料および地上マーカー応用の実現
  2.  既存事業の展開:防錆技術や撹拌装置を活用し、製品開発を加速

宇宙産業の発展は、まだまだこれからがチャンス です。

私たちも積極的に市場開拓を行い、未来の技術革新を支えていきます。

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